ランキングは比較の一部に過ぎない

ランキングは比較という多彩な手法のひとつに過ぎない本質的な違い

比較とランキングは同じカテゴリーで使われることが多く、比較が日本語であるのに対して、ランキングは英語であるため、言葉としての明確な違いが感じられませんが、本来使うべきシチュエーションも用途も異なっています。ここでは比較とランキングの違いを明確にし、ランキングは比較の一部でしかないことをご説明します。

ランキングは比較の指標がひとつに決まったときに可能な手段

例えばテニスプレイヤーを考えてみましょう。あるふたりのまったく異なった選手を比較する場合、バックハンドの強さや、サーブの速度、ボレーの正確さなど、さまざまな比較の指標が出てきます。ボールを追う足の速さが早い選手が必ずしも他の能力も優れているとは限りません。むしろスポーツ選手の場合、自分が比較的得意な部分をより伸ばすことで個性的な戦い方をするものです。このため、サーブの球速で比較した順位を作っても、ボレーの成功率で比較した順位とは異なってしまいます。サッカーの選手でも同じです。監督はゲーム展開に応じて、頭の中で比較した選手を選び出し、試合に勝てるような陣形を整えます。ここでは、ケースに応じて適した選手が異なるのは当たり前であり、その特性を比較して、その場その場でチームを最適な形に整えるのが監督の大きな役割でもあります。一方、ランキングも比較ではあるのですが、世界ランキングでわかるように、スポーツの世界のランキングは、勝ったか、負けたかだけの数字の比較になっており、どのような場面で強いなど選手の特性は完全に無視したものとなっています。また、サーブの球速ランキングなどもあります。このようにランキングとは、比較が持つさまざまなベクトルの中で、一つだけを選び出したものでしかないのです。

普段の生活で比較は使ってもランキングは使わない

日常の生活において、わたしたちはさまざまな比較を行っています。買い物に行けば、どれを買うか比較しますし、旅行に行くならどこに行くかを比較します。このとき、お金という一つの指標だけで比較をするなら、安いものランキングや旅費のランキングなどができてしまうのですが、実生活でそのような選び方をすることはまずありません。価格やおいしさ、楽しさ、時間など数多くの指標を持って比較を行い選び出すという行為を行っています。つまり、日常生活では比較は行うものの、ランキングなど使わないということです。

比較はできてもランキングは使えない世界もある

例えばあなたが好きなアーティストを考える場合、いくつもの候補が頭に浮かぶでしょうが、曲や声、演奏や見た目など色々なことを考えるに違いありません。そして、その結果は、他の人の比較結果と一致するものではありません。なぜなら、人には好みという独自の価値観があるためです。このような世界では評価者が違えば比較の結果も異なってしまうため、ランキングという方法が成立しません。このように比較はできても、ランキングはできない世界があり、つまりはランキングは比較の一部に過ぎないということなのです。

 

<参考>日本看護協会
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比較

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