看護師の資格と制度
看護師は現在150万人存在し、病院やクリニックだけでなく、家庭への訪問と言った形での医療活動を行っている。
日本では医師の指示による医療行為しか認められていなかったが、現在では広範囲な治療判断が任されるようになった。特に訪問看護師は医師が同行しない状態での業務が主体であり、今後も看護師の裁量は広がって行くと思われる。
看護師の資格制度
正看護師の場合、年に1回の国家試験に合格すると厚生労働大臣から免許が与えられ、病院などに勤務するが、准看護師の場合は所定時間の学習を修了すると都道府県で実施される試験の受験資格が与えられ、合格者には知事から免許が与えられる。また、自衛隊では所定の実績を認定されると救急救命士としての資格が与えられる。このように看護師は種類によって、試験も免許も異なっている。
看護師の養成施設
看護師はもともと看護学校に通学し、卒業見込み年から国家試験の受験資格が与えられる制度であったが、4年生大学で看護学部を設置する大学が激増し、現在では、多くの4年制大学の出身者が存在する。これは、少子化による学生不足で経営難に陥った大学が新しく学生を取り込む入り口としての役割が目的だったのだが、ここ10年で20倍以上の規模になり、看護師バブルの危険性が懸念されている。過去に司法試験の緩和によって、過剰となった弁護士が職業につけず廃業に追い込まれている状態と酷似した状況を迎えようとしている。
看護師の制度
日本での看護師の歴史は明治時代にさかのぼるが、当初は医師の手伝いとしての存在であったので、試験も免許も存在しなかった。試験制度が始まったのちも、戦争によって看護師の手が足らなくなり、緊急的な措置として設けられたのが准看護師なのだが、准看護師の制度は廃止が決定している。すでに神奈川県では新たな准看護師の育成は行っていない。現在、准看護師については制度の端境期にあり、今後免許をどう扱い、現在の資格保有者に損失を与えないような制度改正が求められている。
まとめ
看護師は現在150万人いるが、正看護師と准看護師ではその養成施設も資格制度も異なる。四年制大学の看護各部急増に伴い、全体の数は年々増えているが、廃止路線は決定している准看護師資格保有者への法改正はまだ決定していない状況にある。
<参考>日本看護協会
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